GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

小林 章一×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.55

小林 章一×高嶋 ちさ子

2016.06.01

バイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんがゲストの方に、銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、高級化粧品メーカー「ALBION」の代表取締役社長、小林章一さんです。

大切にしているのはチャレンジ精神と人を大切にする企業理念

高嶋さん
原材料にはかなりこだわりを持っていらっしゃるんですね。
小林さん
そこは譲れない部分ですね。弊社は秋田県の白神に3万平米の畑を持っているんですが、有機栽培で植物を育てて自分たちでエキスを抽出しているんです。スキンコンディショナーの主原料であるハトムギも、北海道で栽培される「北のはと」という特別なものを使っています。
高嶋さん
今後も魅力的な商品が登場するんでしょうか?
小林さん
そうですね。スリランカは薬草の宝庫なんですが、将来的には化粧品の材料として使いたいと思っているんですよ。現在、東京農大と一緒に伝統植物研究所を作って、固有の植物を研究しています。
高嶋さん
アルビオンさんはいろんなことを企画されて、成功もあれば失敗もあると思うんですが、恐れずに突き進んでいますよね?
小林さん
失敗はたくさんあります。でも失敗したらやめればいいんです。使ったことのない原料や技術など、これからも新しいことに挑戦していきたいですね。
高嶋さん
挑戦といえば、化粧品メーカーとしては珍しく、「Kuukids(クーキッズ)」という保育所を運営されているそうですね。
小林さん
弊社には美容部員が約2,000人在籍しておりまして、やはり一番の力の源泉なんですよ。結婚後や出産後も仕事を続けたいという女性のために、2009年に事業所内保育所を開園しました。社員だけではなく近隣企業や地域の方々も利用できますし、働く女性のために土日祝祭日も含め、夜9時まで運営しています。子育てしながら働く女性たちへの手助けになればと願っています。
高嶋さん
人を大切にしていらっしゃるんですね。
小林さん
今度マダガスカルの植物原料を使わせてもらうんですが、マダガスカルは非常に貧しい国家で45%の子供しか学校に行けないそうなんです。自分たちだけが潤うだけではなく、相手の国にも貢献したいと思いまして、現地の小学校と中学校に新しい校舎をプレゼントさせてもらいました。ここから新しい人材が育ってくれればいいですね。
Kuukids(クーキッズ)

Kuukids(クーキッズ)

伝統を守りながらも革新を続ける銀座であってほしい

高嶋さん
最後に、銀座に対する想いなどをお聞かせください。
小林さん
銀座の素晴らしいところは、老舗が多いことだと思います。また、帽子屋やテーラーなど、他の街にはない専門店が多いのも銀座らしいですよね。移り変わりの激しい時代にあって、老舗がのれんを守っていくのは大変だと思いますが、これからもがんばってほしいですね。だからこそ、伝統は守りながらも、挑戦は続けて行ってほしいですね。革新がないと守っていけない。同じことだけやっているだけでは衰退していってしまいますから。

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

小林 章一

株式会社アルビオン。1963年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、株式会社西武百貨店入社。1988年株式会社アルビオン入社。2006年より同社代表取締役社長に就任。2014年からは東京農業大学客員教授も務める。

取材・文:岡井美絹子 取材場所:ALBION本社

Strings on Fire

高嶋 ちさ子 ニューアルバム「Strings on Fire」 絶賛発売中!

高嶋ちさ子待望のニューアルバム「Strings on Fire」がリリース! 今作は次男(6歳)のチェロと共演した「いつか二人で」を含め3曲オリジナル作品を収録。それ以外にもクラシックのスタンダードナンバーなど珠玉の全12曲収録。 大人気漫画「NARUTO -ナルト-」の作者・岸本斉史氏による描き下ろしスペシャル・ジャケットが封入。 20th Anniversaryを迎えた、色物ではない“本物”のヴァイオリニスト高嶋ちさ子の新境地とも言える移籍2ndアルバム堂々完成。

収録曲などの情報はこちら

All List