GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

鈴木 真×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.42

鈴木 真×高嶋 ちさ子

2015.04.01

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、明治から続く「資生堂パーラー」の代表取締役社長、鈴木真さんです。

美味しいという笑顔や喜びを提供! 食を通してお客さまに美しくなってもらいたい。

高嶋さん
みんなの憧れのお店だけに、お目の高いお客さまも多くて大変だと思いますが、どんなことに気を配っていらっしゃいますか?
鈴木さん
そうですね、食事は音楽と同じで、五感で楽しむものだと思うんです。耳で聞くメニューの説明や美味しそうな見た目や香り、手で触れた時の温度…。料理の味だけではなく、そういうプラスαのおもてなしも大切にしています。食事は後に残らないものだからこそ、過ごした2~3時間をどう感動に変えるかということを常に考えています。
高嶋さん
確かに、そう言われてみれば音楽と料理は似ていますね。
鈴木さん
ぜひ今日は、資生堂パーラーで人気のストロベリーパフェを召し上がっていってください。
高嶋さん
わ~! 嬉しい!こういうのを“上がる”って言うんですね(笑)
鈴木さん
私どものストロベリーパフェは、旬のイチゴを存分に味わえる作り方をしているんです。イチゴの甘さを引き立たせる、さっぱりとしたバニラアイスや、上にのっているものと同じ種類の生のイチゴをつぶして作ったソースなども使っています。
高嶋さん
(ひと口食べて)うーん、ものすごく美味しいです! とにかくまず、香りがとってもいい。ソースがまたきいていて、シンプルで無駄なものが入っていないのもいいですね。王道中の王道だし、贅沢な味わいです。
鈴木さん
喜んでいただけてよかったです。資生堂には食を通して美しくなってもらいたいという想いがありまして。美味しいという笑顔や、喜びでも人は美しくなります。感動や感激を、ここでみなさんに体験していただけたら嬉しいですね。

ストロベリーパフェ

銀座は本物がわかる人が本物を求めてやってくる場所。

高嶋さん
最後に銀座に対する思いをお聞かせください。
鈴木さん
資生堂パーラーは東京以外にも店舗を構えていますが、その中でも銀座は特別。老舗の暖簾を守らなければいけないと思う反面、新しい風も必要だと思っています。
高嶋さん
お客さまの目も肥えているから、大変ですね。
鈴木さん
ええ、そうなんです。銀座は本物がわかる人が本物を求めてやってくる場所だと感じていて、常にいいものとは何か、ということを追い求めて行かなければいけないと思っています。世の中には価格だけで勝負しているものが結構あるので、そこに流されないように気を引き締めて日々がんばっています。
高嶋さん
でも、本当にいいものって、やっぱりいいですもんね。
鈴木さん
はい。銀座は築地も近く、いい食材が入ってくる場所なので、お寿司屋さんも割烹も一流がそろっています。私たちもお客さまに安心して召し上がっていただけるよう、日本の食材にこだわるとともに、われわれの技術を生かしたお料理を提供することを心がけています。
高嶋さん
オリンピックで海外の人が銀座に来たら、あまりの質の高さにびっくりするのではないかなと思っちゃいます(笑)。
鈴木さん
そうですね、2020年のオリンピックでは銀座は玄関口になります。海外の方を迎え入れるに当たり、銀座の品格など、守るべきものは守りながら、新しいものにも挑戦してますますいい街にしていきたいです。

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

鈴木 真

2013年7月「資生堂パーラー」代表取締役社長に就任。“感動〜お客さまと共に”をスローガンに、お客さまと一緒に楽しみながら感動できる店をめざしている。趣味は、食べ歩き。週末の夜は奥様と一緒に外食し、食材の組み合わせや料理の彩りなどを研究。

「資生堂パーラー」ウェブサイト

取材・文: 高橋瑞穂 取材場所:資生堂パーラー 銀座本店

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