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原 弘×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.29

原 弘×高嶋 ちさ子

2014.02.03

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、創業80年以上、2013年に移転オープンした「銀座ボーグ 帽子サロン」の代表 原 弘さんです。

帽子職人でもある4代目が守り続ける、創業80年以上の帽子専門店。

原さん 
今日は着帽したままですみません。
高嶋さん
いえいえ、とても素敵です。さすが帽子専門店だけあって、すごい数の帽子が店内に揃っていますね。
原さん 
うちの帽子は、私をはじめ10人の職人がひとつひとつ手作業で作っているんです。
高嶋さん
へえ~!これ全部が手作りって、すごいですね。私も帽子は大好きなんですが、帽子専門店はそれほど行ったことがなくて。

銀座ボーグさんは創業何年になるのですか?
原さん 
創業80年以上ですね。私で4代目です。100年足らずで4代目というのは早いサイクルかもしれませんが、隠し事はないですよ(笑)。
高嶋さん
はい、わかっております(笑)。原さんは帽子作りをいつから始められたんですか?
原さん 
27歳からです。その前は、広告代理店で、それなりにちゃんと習いました。2~3年前に82歳でリタイアしましたけど、最初の頃はずっとその人に教えてもらって。と言っても、手取り足取り教えてくれるわけではないので、ひたすら見て覚えましたね。
高嶋さん
それからずっと作りつづけていらっしゃるんですね。
原さん 
はい、自分の帽子がお店で売れると「やったー!」と思って、楽しくなってしまって。お店に置かれた自分の帽子が、キラキラと輝いて見えましたもん。
高嶋さん
手先が器用なんですね。
原さん 
いえいえ、不器用です。うちね、親父と兄貴と弟はみんな外科医なんですよ。お前は不器用だから人を縫うなって昔から言われて(笑)。
高嶋さん
すごい、医師一家! じゃあお父様の跡を継いでいるわけじゃないんですね。
原さん 
ええ、おじの跡を継いでいます。昔から、帽子屋に興味があったんだと思います。
高嶋さん
今はこんな素敵な帽子をたくさん世に送り出して、原さんが帽子屋さんになられて本当によかったです。
原さん 
ありがとうございます。

お客さまと会話を重ねながら、1点ものの帽子を作り上げていく。

高嶋さん
帽子もこうやって見させていただくと繊細ですよね。流行もいろいろあると思いますけど、銀座ボーグさんの帽子は、皇室の方々が被られるようなエレガントなデザインのものが多いですね。
原さん 
うちは基本的にすべて1点もの。どんなデザインがいいか、どんな生地がいいかなど、お客さまひとりひとりと会話をし、「お客さまと一緒に帽子を作り上げていく」。そういう風なスタイルを目指しています。
高嶋さん
ひとつひとつオートクチュールなんですね。素晴らしいです。
原さん 
お客さまと話しているとインスピレーションが浮かんでくるんです。会話の中にはいろんなヒントが隠されているので、そこからデザインを提案していきます。
高嶋さん
店内に飾ってある帽子を買うこともできるんですか?
原さん 
はい。現物を欲しいという方にはそのままお売りしますが、「ここをこう変えたい」という要望にお応えしたり、サイズをそのお客さまに合わせたり、その方に合わせた調整もしています。
高嶋さん
私、気に入った帽子を持っていたんですが、5年ぐらいずっと被り続けていたら傷めてしまって。持っている帽子のリフォームもしていただけるんですか?
原さん 
もちろんです。他のお店の帽子のリフォームもお受けしていますよ。
高嶋さん
嬉しい!じゃあ、今度その帽子持ってきます。麦藁帽子なんですけど、子どもたちとプールへ行って、帽子を被ったまま水へ入っているうちに、ダメにしてしまって。
原さん 
麦藁帽子は、もともと作るときに水に漬けてから作るんです。もとの素材がぼろぼろになっていなければ直せますよ。
高嶋さん
よかった!今度持って来るので、その際はよろしくお願いします。ところで、どの人にも似合う帽子ってあるんですか?
原さん 
似合う帽子はその人と帽子のバランスですね。でも、経験上、必ずしも似合う帽子と好きな帽子は違うんです。
高嶋さん
確かに、そうかもしれませんね。ちなみに私にはどういう形の帽子が似合いますか?
原さん 
ツバ広が似合うと思いますよ。いわゆるカサブランカです。ベレー帽も似合うかもしれませんね。
高嶋さん
ほんとですか?意外です!
原さん 
でも、帽子はかぶっていくうちに似合ってくるんです。それは、似合う角度がわかってくるからなんですよ。人間の顔はみんな左右対称じゃないので、似合う角度というのがあるんです。あとは、半分ぐらいは心意気でかぶってくださいとお客さまに言っています。
高嶋さん
なるほど。ファッションは、自分が満足するのが一番ですものね。

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