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齋藤 充×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.22

齋藤 充×高嶋 ちさ子

2013.07.01

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、明治時代から最上級の果物を提供し続ける「銀座千疋屋」の代表取締役、齋藤充さんです。

偏食家だった子供時代、実はフルーツも苦手でした

高嶋さん
私ね、すごくフルーツが大好きなんです。でも、野菜が死ぬほど嫌いなんですよ…。なので野菜はほとんど食べなくて、食べるのはフルーツばっかり。フルーツでビタミンを取ってるんじゃないかって、お医者さんに言われるぐらい(笑)。
齋藤さん
それは意外ですね。実はこの話はあんまりしたことないんですけど、私も子供の頃、野菜どころか、果物も全然食べられなかったんですよ。
高嶋さん
へー。いつ頃までですか?
齋藤さん
小学生くらいかな。親にもすごく心配されましてね、果物屋が果物食べられないと、話にならないですから(笑)。それで、高校生ぐらいかな、私、けっこう身体を動かすのが好きで、山岳部に入ったんですよ。ハイキング程度のノリで入部したのに、かなり本格的で、毎日走らされてきつかったですね。当然山に登れば、いろんな料理を作るわけなんですが、下級生は残さず料理を食べなきゃいけないっていう暗黙のルールがあって……。でも、そのおかげでなんでも食べられるようになったんですよ。食べてみたら意外と美味しいじゃないですか。果物も美味しくて、逆に今は本当に果物大好きになっちゃったんですけどね。
高嶋さん
面白い! けど、果物屋さんが果物食べられないと、味見もできないですよね。
齋藤さん
そうですね。今は食べられるようになってよかったです。

マスクメロンが1個1万円以上する理由

齋藤さん
でも、これほど美味しい果物があるというのは、農家の人が努力されているからなんです。当然、私も産地に行くんですけど、かなり苦労されているんですよ。
高嶋さん
研究とかされているんですか?
齋藤さん
まぁ、研究っていうか、いかに甘さを出すかとか、見た目とか。
高嶋さん
日本では見た目も大事ですもんね。
齋藤さん
そうですね。ちょっとでも傷があると、売り物にならないですから。1番わかりやすいのは、マスクメロン。1個1万円以上するんですよ。海外の人がたまに店に来ると、その値段を見て、クレイジーとか言ってますが(笑)、マスクメロンってなんでそんな高いかというと、1本の木に1個しかメロンの実を残さないからなんです。
高嶋さん
え? なぜそんなことを?
齋藤さん
味を美味しくさせるためです。当然木には実がいっぱいつくんですが、その中から農家の名人が、良さそうなメロンだけを残して悪いものはどんどん切ってしまうんですね。で、最終的に1個だけ残して、味をそこに集中させるんですよ。
高嶋さん
すごいですね。1人っ子政策みたいな(笑)。
齋藤さん
あと、やっぱり水やり。多過ぎても少なくてもダメですね。
高嶋さん
ずっと管理しないといけないんですね?
齋藤さん
もちろん温度とかもありますけど、ハウス栽培ですからね。毎日見ながら育てなきゃいけないというか、サボれないんですよ。だからあれだけの価値があるんですね。
高嶋さん
なるほど、そんなに大切に育てられているんですね。それは1万円の価値もつきますよね。 もうフルーツもデザートっていうより、スイーツの域にきていますよね、日本では。
齋藤さん
そうですね。でも近年、メロンに対抗するような果物も色々現れてメロン農家さんも、一生懸命に苦労して良いものを生産してもなかなか以前のようには売れないんですよ。
高嶋さん
メロンがなくなったら困りますね…私、応援団になりますよ!

銀座のためには、微力ながら尽くしていきたい

高嶋さん
最後に、銀座に対する思いを聞かせてください。
齋藤さん
1番素晴らしいなと思うことは、銀座で商売をしている人たちが、本当に銀座を愛しているということですね。女性が夜1人でも安心して買い物ができる街なんて、そうそうないと思います。そういう安全な街にするために、銀座の人たち自らが、真剣に考え、話し合い守っている街であると思います。
高嶋さん
特別な街ですよね。
齋藤さん
そうですね。先人たちが築き上げた銀座を守るためにも、やはり街の人たちで真剣に話し合って、永遠に銀座であり続けなきゃいけないなと思っています。私も銀座の街の関係の役員をさせて頂いてる事もあり、下手すると、本業よりも街の仕事で出ちゃっている場合が多いんですよ(笑)。でもやっぱり銀座に恩があるんで、それも仕事のうちかなっていう…。まぁ、仕事っていうのはちょっと語弊があるかもしれないんですけど。
高嶋さん
けど、いずれ返ってくるものだったり、恩返しだったりすることもありますよね。
齋藤さん
ええ。街のためには、微力ながら尽くしていこうかなという気持ちが根本にありますね。

次回のゲストは……?

高嶋さん
次回のゲストをご紹介いただけますか?
齋藤さん
履物と洋傘の老舗、銀座ぜん屋の代表取締役 川口彰久さんです。昔からの草履に今風のアレンジを加えたり、新しい試みをされている若い社長さんです。

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

齋藤 充

日本を代表するフルーツ専門店の老舗「銀座千疋屋」の代表取締役。
銀座通連合会副理事長も務めており、日々よりより銀座の街づくりのために奮闘中。
好きな果物は柿、梨、桃。趣味は登山、スキーをはじめ、スポーツ全般。東京マラソンにも出場するなどアクティブな一面も。

「銀座千疋屋」ウェブサイト

取材・文:岡井美絹子  取材場所:銀座千疋屋 フルーツパーラー

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