GINZA Q&A

Vol.03 
工事中の旧東芝ビルや松坂屋はどんな施設になる予定ですか?

 建設ラッシュが続く銀座のなかでも特に大規模なのが、数寄屋橋交差点に面する「銀座5丁目プロジェクト」(旧東芝ビル)と、銀座通り6丁目の「6丁目再開発事業」(松坂屋跡地を含む2街区)の2つです。今月は、これらの計画概要についてご案内しましょう。
「銀座5丁目プロジェクト」は、地上11階、地下2階の商業施設になります。高さは屋上工作物を含み66メートル。地下2階で地下鉄銀座駅のコンコースと直結します。すでに外観デザインが少しずつ見え始めていますが、コンセプトは「光の器」。江戸切子をモチーフとしたデザインです。
 上層部には都内最大規模となるロッテ免税店、東急ハンズや東急百貨店の新業態が入る予定です。また、東急文化村などと提携する予定のパブリックスペースは、国内外の文化や情報の発信拠点となります。2015年度に開業の予定です。
「6丁目再開発事業」は、10番地と11番地の2つの街区をまたいで、地上13階、地下6階、高さは屋上工作物を入れて66メートルの建物になります。建築設計を手がけるのは、世界的な建築家・谷口吉生氏。地下2階から地上6階までは商業施設、13階の一部には飲食店が入ります。主要テナントはまだ発表されていません。7階から13階まではオフィスフロア、屋上には銀座最大規模の屋上庭園がつくられます。なかでも注目なのは、地下3階の観世能楽堂。江戸時代、幕府から銀座に屋敷を拝領していた観世流が、銀座の地に戻ってきます。
 また、三原通り側には、観光バスの乗降所ができるほか、将来的には地下鉄銀座駅からあづま通り地下を、地下道で結びます。
 2つの街区をまたいでいますが、南北貫通通路は従来どおり、自動車も歩行者も24時間通行可能です。また、銀座通りから三原通りへと抜ける歩行者専用通路も整備されます。2016年11月に竣工の予定です。
 いずれもこれまで銀座になかった規模の開発。いつの時代も銀座は、新しいものを積極的に取り入れ、それでも銀座らしくあり続けてきました。これらの施設によって銀座がいっそう銀座らしく輝くことができるように望みます。