フラリ銀座

「フラリ銀座　路地ガイド」
モーニング娘。’25櫻井梨央さんがナビゲート！

2025.11.28

今回、櫻井梨央さんが案内してくれるのは、ちょっとディープな銀座の路地歩き。そこでやってきたのが、銀座・数寄屋橋公園の向かいにある「G Info（ジーインフォ）銀座観光案内所」。まずはこちらで銀座の路地巡りに欠かせない「銀座路地ガイド」を手に入れてから、銀座の路地裏巡りに、いざ出発です。

路地巡りに同行してくれるのは、銀座を代表する飲食店の若女将と、路地のスペシャリストで、「銀座路地ガイド」を監修した岡本哲志さんです。岡本さんは、元法政大学デザイン工学部教授であり、銀座に関する著書も多数。『ブラタモリ』などのテレビ番組にも数多く出演されている“路地の達人”です。

銀座2〜4丁目周辺の路地散策

案内人：岡本哲志さん、「銀座𠮷兆」の若女将・湯木妙子さん

銀座らしい哲学が光るビルの路地へ

湯木さん: 私からは、銀座2〜4丁目の路地をご案内しますね。銀座通りから並木通りまで、路地を通りながら抜けるルートを、岡本先生の解説と一緒に楽しんでいきましょう。スタート地点はこちら、銀座2丁目にある銀座通りに面した「銀座トレシャス」です。2010年に、老舗呉服店・銀座越後屋さんのビルが建て替えられて、この商業施設になりました。
岡本先生: 越後屋さんのビルは以前、アール・デコ調の建物で、もともと通り抜けできなかったんです。建て替え後に「銀座トレシャス」となり、銀座通りからガス灯通りに通り抜けできるようになりました。
櫻井さん: 遠回りせずにすむようになったんですね。
湯木さん: 生活者にとってはとても助かります。

岡本先生: 昭和30年代の銀座のビルは、セキュリティの理由で通り抜けできないような設計が目立っていました。でも平成以降は利便性を重視して、ビルの中に路地を通すようになった。こうしたビルの中の路地は、銀座ならではの特徴です。
櫻井さん: ビルの中に路地があるって、すごく面白いですね。
岡本先生: 銀座の地主さんは、表立って前に出ない方が多い。越後屋さんも、銀座トレシャスの1階に店舗を構えていらっしゃいますが、あえて大通りの銀座通りではなく、裏のガス灯通りに面しています。煌びやかな表はブランドショップが並び、昔ながらの老舗は静かな裏で商いをする、それが銀座の哲学なんです。

暮らしを支える風景が垣間見える路地

櫻井さん: この通り、照明が素敵ですね。
湯木さん: ここは「ガス灯通り」と呼ばれる通りです。道の両側に立つガス灯は、昭和60年（1985年）に、東京ガス100周年を記念して復元されたものなんですよ。
岡本先生: 足元を見てみてください。電気ではなく本物のガスで灯っている証拠に、ちゃんと通気口があるでしょう。
櫻井さん: わ、ほんとだ！今も現役なのがすごいですね。
湯木さん: 実際にガスで灯されているのは4基だけなんですが、やっぱり趣がありますよね。このまま3丁目方面に進むと、ちょっと面白い風景が見られますよ。

櫻井さん: 楽しみです！　ところで岡本先生、路地の定義ってなんですか？
岡本先生: 一概には言えませんが、基本的には、私有地に通された道のこと。江戸時代、お店や長屋のために敷地の真ん中を通す道として生まれたのがルーツですね。
櫻井さん: 路地って、公道ではなく私道なんですね。
岡本先生: そう、私道。地主さんのご好意で、通行が許可されているわけです。銀座には、そうした路地がたくさん存在しています。
湯木さん: 大倉別館の脇に路地があるんですが、入って突き当たりを左に曲がると…。

櫻井さん: えー！　こんなところにコンビニがあるんですね。
湯木さん: そうなんです。この「ヤマザキショップ」は長年銀座で親しまれていて、お昼時は銀座で働く人でよく賑わう人気店なんですよ。
岡本先生: 大通りではなく、あえて路地裏にコンビニを構えるのが銀座らしい。表通りに有名ブランドが並ぶ一方で、路地裏に地元に根付いたお店がある。この対比が銀座なんですよ。
櫻井さん: たしかに銀座ってあまりコンビニを見かけませんが、こんなところにあったなんて驚きです。