■2025年5月9日(金)-23日(金) 10:00~18:00 (最終日16:00まで) 日曜休廊
1990-91年 パリを拠点にヨーロッパ各地の美術館を訪れました。
その中で最も感銘を受けたのが、ドイツで初めて見たフリードリヒ、ベックリンら北方の画家たちです。
当時、私は日記に
「~印象派が光など外観を追求したのに対し、彼らは人間の内面を描いている~これこそが求めていた本物の絵画だ~」と記しています。
被爆都市長崎への思いから社会の不条理と向き合い、“混沌たる暗闇の向こうにこそ美を求める”増田先生の作品を前に、ベックリン「死の島」や
フリードリヒらドイツロマン派の崇高な精神性に満ちた作品群が眼前に広がり、当時の新鮮な感動が蘇っています。
そしてもう一人偉大な先人葛飾北斎も想起しています。世界的視野から日本のアイデンティティが島国であることを発見したのが北斎です。
五島列島生まれという出自にご自身のアイデンティティを見出し、日本人として島=いまの日本を見つめ描かなければならないという
先生の切実な思いは北斎と重なります。
いま時代は大きな転換期を迎え、これから本物しか必要とされない社会に向かいます。
確固たる画業から生まれるその作品の意義が今後ますます高まると思います。いまこそ出番ではないでしょうか。
このたびご縁を頂き、弊廊で初めて個展が開催できますことは誠に幸甚に存じます。
貴重な作品展を多くの皆様にご高覧頂きたくご案内申し上げます。
永井龍之介
永井画廊
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