CSR

ポーラ・オルビス ホールディングス

Ginza×CSR Vol.8 ポーラ・オルビス ホールディングス

「美」に企業文化を
ギャラリーで発信

2013.11.22

化粧品事業を中心に展開するポーラ・オルビス ホールディングスは、入場無料のギャラリー「ポーラ ミュージアム アネックス」を銀座で運営、「市橋織江写真展」や「清川あさみ原画展」など意欲的な企画を展開しています。「銀座☓CSR」の第8回は、ギャラリーの企画運営を担当されている松本美貴子さんに、芸術を通して心の豊かさを磨く文化活動のあり方についてお話を伺いました。

内面の美しさも磨くために

  • ─ 銀座中央通り沿いの「ポーラ ザ ビューティ銀座店」は、エステとカウンセリング、化粧品販売を行うビューティショップの旗艦店ですが、3階はギャラリーになっているのですね。
  • 2009年秋に、ポーラ創業80周年を記念してリニューアルしたポーラ銀座ビルに、アート・文化の情報発信基地としてオープンしたのが、この「ポーラ ミュージアム アネックス」です。美術館専用の照明や消火設備を整えるなど、本格的な施設にしました。美術館の防火基準では、窒素ガスの消火設備を設けることになっています。万が一、火事が起きてスプリンクラーで消火したら作品が台なしになってしまいますから。
  • ─ 作家や作品はどのような基準で選んでいるのですか。
  • 絵画から写真作品までジャンルはさまざまです。箱根のポーラ美術館の別館というコンセプトで、銀座で気軽にアートを楽しんでいただきたいので、難解なものではなく、日常的に楽しめるような作品を中心に選んでいます。
    例えば、イラストレーターの杉本祐子さんは、美容雑誌で活躍されていた作家さんです。作品に描かれている女性は、みなスタイルがよくてお洒落で美人。まさに女性の理想像なので、多くの方に憧れを持って鑑賞していただけると思い展覧会を企画しました。絶妙な色使いのイラストには、本物のチークやアイシャドーが使われています。
  • ─ 化粧品メーカーグループとして、このような文化的な取り組みにどのような価値を置いていますか。
  • 私たちは女性の「美しくありたい」を叶えることを使命としています。内面からも美を磨くアプローチとして、芸術や日本の伝統文化を大切にする精神は、創業当時から企業文化に根付いています。価値ある作品に触れる機会を設けることは、女性が内側から溢れる美しさを育むことにつながるのではないでしょうか。

ポーラミュージアム アネックス内の様子

イラストレーター杉本裕子さんの作品(※展示は終了しました)

作家の育成だけでなく実務での連携も

  • ─ 若手作家の育成にも力を入れているようですね。
  • 海外留学から帰国して、活躍が期待できる若手作家の発表の場を設けています。それがきっかけで仕事が決まったり、作品が売れたりすることもあるようです。育成した若手作家に、ポーラ ザ ビューティ銀座店のショーウィンドーディスプレイを依頼するといった実務での連携に至ったケースもあります。発表する場だけでなく、活躍の場を提供していきたいとも考えています。
  • ─ 本業の化粧品事業とギャラリー運営に相乗効果はあるのでしょうか。
  • ポーラの最高峰美容液「B.A グランラグゼⅡ」発表のコラボレーション企画として、惣領冬実さんによるルネサンス歴史漫画『チェーザレ ~破壊の創造者~』の原画展を今年の秋に開催しました。漫画のコンセプトである「革新」「打破」などを通して、美容液の斬新な特徴を知っていただける機会となりました。展覧会と併せてビルラッピングを行った効果もあり、来場者数は平均の1.5倍ほどに増えました。高額の化粧品ですと、限られた層にしか知っていただけませんが、このように共通する世界観を持つメジャーな作品を介すことで、幅広いお客様に商品を認知していただくことができます。さらには、ギャラリーへの来場が1階のビューティショップへのお客さまの誘致にもつながっています。単なる社会貢献ではなく、本業に活かせる展開も考えていきたいです。

「美しくありたい」女性を応援したい

  • ─ 銀座通り沿いの立地を活かした発信もされていますね。
  • 毎年、子宮頸がん啓発強化月間の6月と11月には、ギャラリーが入っているビルの壁面全体に、LEDパネルでシンボルマークをライトアップしています。子宮頸がん啓発を行う「ティール&ホワイトリボンプロジェクト」への寄付活動との連動企画です。ポーラでは、スキンチェックという肌分析サービスがあり、1件実施ごとに寄付をするという活動をしています。
  • ─ どのような経緯で寄付活動を始めたのですか。
  • ポーラでは、『AAA(アンチエイジングアライアンス)』という、女性たちの輝く生き方を応援する活動を行っています。その中で社会貢献活動も奨励しています。そこで、大阪のあるポーラレディが「日常業務の中で何か世の中に貢献できないか」と考え、スキンチェック数に応じて寄付活動を始めました。それが今では全社的な取り組みへと発展しているのです。2012年末までに、累計寄付額は約1450万円に達しています。

社会貢献活動は企業文化の自然な表出

  • ─ ギャラリー運営は、御社のCSR活動の中でどのような位置づけでしょうか。
  • CSRという言葉が世に出る前から、美しいものに触れることや伝統文化を守ることは、私たちの企業文化として根付いています。ギャラリー運営や寄付活動は、CSRという冠のために行っていることではありません。創業当初から長く続けてきたことや、スタッフたちの精神が自然に形となって現れているのです。
  • ─ スタッフの皆さんに企業理念が浸透しているのですね。
  • 社会貢献活動については、グループ各社スタッフの自発的な発想を尊重して連携をとっています。企業文化の中に自然と息づいている精神をもとに、それぞれが果たすべき役割を形にしていきたいと考えています。
  • ─ 銀座でギャラリーを運営する魅力はなんでしょうか。
  • 海外から訪れる人が多い銀座は、グローバル化を進めていく私たちにとって重要な発信拠点です。会社の文化や姿勢を伝えることは大切なので、このギャラリーの果たす役割は大きいでしょう。また、銀座は情報感度の高い素敵な女性が多いので、そのような方々の心に響くような展覧会を今後も企画していきたいと思います。

株式会社ポーラ・オルビス ホールディングス 広報・IR室 ポーラミュージアム アネックス ディレクター

松本 美貴子

After graduating from university, began working as a curator’s assistant at an art museum in Tokyo. In 2002, took on motor sho大学卒業後、学芸員補として都内美術館の運営に従事。2002年に国土交通省所轄の研究所でエコカーをメインとしたモーターショーの出品事業に携わった後、2006年に株式会社ポーラ化粧品本舗(現:株式会社ポーラ)に入社。2009年のポーラ銀座ビルのリニューアルに伴うギャラリー開設準備に携わる。
現在は株式会社ポーラ・オルビス ホールディングス 広報・IR室でギャラリーの企画運営を担当。「美しい作品に出会える感動の場づくり、お客さまが感性を磨いていただけるような空間づくり」を目指し、多彩な企画を展開中。

インタビュアー

杉山 香林

株式会社オルタナ コンサルタント 外資系IT企業や広告代理店、PR会社で、マーケティング・コミュニケーション、および事業戦略、新規事業開発に従事。2008年に独立、社会的課題解決に向けた啓蒙プロジェクトや、企業とNPOの協働支援、CSR活動のコンサルテイング、実務推進サポートを行っている。

取材・文:杉山香林  企画・編集:株式会社オルタナ

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