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原田 裕介×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.16

原田 裕介×高嶋 ちさ子

2013.01.07

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、銀座を代表する画廊として多くの人々に愛されている「相模屋美術店」の代表取締役社長、原田裕介さんです。

お客様がもっと気軽に画廊とふれあえるような場づくりを行っています。

高嶋さん
銀座には画廊が多いイメージですが、どのぐらいの店舗数があるのでしょうか?
原田さん
貸画廊も含めれば、200軒ぐらいはあると思いますよ。
高嶋さん
そんなに!想像以上でした。なぜそんなに画廊が銀座に集まっているんでしょうか。
原田さん
きっと、銀座は昔から東京の流行の中心地で、華やかなところに華やかな美術品が集まったのではないでしょうか。
高嶋さん
繁華街ではありますが、銀座には落ち着いた空気が流れていますよね。
原田さん
相模屋がすずらん通りのこの場所にお店を建てたのも、祖父がその落ち着いた空気感を大切にしたからです。絵と向き合っているお客様の邪魔にならないよう、銀座の中でも、一本奥まった静かな通りにお店を構えました。
高嶋さん
品がある雰囲気が漂っているので、私なんて一歩入っただけで緊張してしまいます。敷居が高いイメージなので、気軽にはなかなか入れないですよね。
原田さん
ふだんはそうかもしれませんね。でも、イベントのときだとぐんと入りやすくなりますよ。毎年、初夏に「画廊の夜会」を開催しています。2013年は6月7日(金)、8日(土)ですね。我々画廊のオーナーや、作家と気軽に交流してもらおうという趣旨で2004年よりはじまったイベントで、参加店は目印に提灯を下げています。
高嶋さん
おもしろそうですね。画廊初体験の方でも作品を買えたりするんでしょうか?
原田さん
もちろんです。5万円ぐらいの作品も置いていますよ。クリスマスや夜会のときは、大切な方へのプレゼントに絵を贈ることを提案しているんですよ。
高嶋さん
絵を贈るなんて素敵ですね! ぜひそのイベント、参加してみたいです。原田さんは「銀座室礼(ぎんざしつらい)」という雑誌もお作りになっているとか? どういった雑誌でしょうか。
原田さん
敷居が高いと思われがちな美術画廊をもっと身近に感じていただけるよう、銀座の6店舗の画廊が協力して作っています。店舗ごとに少しずつ趣の異なるものを扱っていますから、お店の紹介をしつつ、そのときにご紹介したい美術品を写真と共に掲載しています。
高嶋さん
写真も美しいし、対談や飲食店の紹介などもあり、充実した内容ですね。どこに置いていますか?
原田さん
それぞれのお店と、お付き合いのあるホテルなどで手に入ります。どなたでも手に取っていただけますよ。また、WEB上でもカタログ購入のお申込みを受け付けています(http://ginza-shiturai.com/)
ありがたいことに、そこそこ話題になっていますね。

銀座の画廊自らが発信する「銀座室礼」

銀座の品格に劣らぬよう、いつも身を引き締めています。

高嶋さん
原田さんにとって、「銀座」はどういう街ですか。
原田さん
銀座だからこその格式がありますよね。品格のある方が多く、きちんとした方がいらっしゃるからこそ、我々も襟を正して付き合いをしなければいけないと、常に身を引き締めています。
高嶋さん
なるほど。銀座だからこそ、お客様との間に、背筋がシャンとするようなお付き合いがあるんですね。やはり、歴史があるお店だけに、代々のお付き合いもあるんでしょうか。
原田さん
はい、いろんな形でお付き合いを続けさせていただいています。先代のお客様が日本画、次世代のお客様は洋画など、好みが違う中でお付き合いが続いている方たちもいらっしゃいますし、先代のお客様がお求めになられた作品の修復や売却のご相談など様々です。
高嶋さん
美術品は個人の好みが大きいから、お付き合いの形もさまざまなんですね。
原田さん
そうなんです。美術の好みは人によって全然違いますから。例えば、日本と海外でも同じ作品に対する評価が大きく違う場合があります。そこがおもしろいところでもあるんですけど。日本の美術は、ほとんど海外へ流通していないんですよ。
高嶋さん
そうなんですか! 日本の美術は鎖国状態ということでしょうか。
原田さん
ある意味そうですね。日本の繊細な感覚は100%海外には伝わらないのかもしれません。でも、それも悪いことばかりではありません。海外へ行った作品は、メトロポリタン美術館など大きな美術館へ行けばまた出合えるチャンスがありますが、好きな作家さんの作品が一旦海外へ流出してしまったら二度と出合えない可能性も高いので。
高嶋さん
そう考えると、日本の中に残るのは、ある意味喜ばしいことかもしれませんね。
原田さん
そうなんです。それとは別に、今、活動している若手作家さんはどんどん海外へ紹介していきたいと思っています。
高嶋さん
これから、銀座の画廊が世界へ向けて動き出しそうですね。
原田さん
はい、銀座から日本の美術を世界へ発信していきたいですね。

次回のゲストは……?

高嶋さん
次回のゲストをご紹介いただけますか?
原田さん
「銀座清月堂」の代表取締役社長 水原 麟太郎さんです。戦後から近年まで銀座でフランス料理の有名店を経営されていましたが、現在は貸しギャラリーやカフェ、新宿でレストランを経営されています。お店の歴史、銀座の街の移り変わりなど、楽しいお話を聞かせていただけると思いますよ。

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

原田 裕介

「相模屋美術店」代表取締役社長。各種企画展で近代日本画・洋画を中心に巨匠から新進作家まで美術品を紹介。また、幅広い作家との親交もあり、制作依頼のほか、鑑定や修復の相談など、きめ細かな対応に信頼を置く顧客が多い。
本業の傍ら、雑誌「銀座室礼」の編集も行っている。趣味は美術鑑賞、茶道、小唄、スキーなど。

「相模屋美術店」ウェブサイト
「銀座室礼」ウェブサイト

取材・文:高橋瑞穂  取材場所:相模屋美術店

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