GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

田中 和和×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.44

田中 和和×高嶋 ちさ子

2015.06.03

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、明治時代から続く貴金属ジュエリーの老舗「GINZA TANAKA(ギンザタナカ)」の代表取締役社長執行役員 田中和和(まさかず)さんです。

貴金属ジュエリーの老舗GINZA TANAKAの歴史

高嶋さん
GINZA TANAKAさんは、明治時代から続く老舗ということですけれども、当時から貴金属を扱っていらっしゃったんですか?
田中さん
ええ。当社の前身は、1892年に東京・浅草に開業した「清水商店(のちに山崎商店と改名)」という貴金属の卸をやっていたお店だったんです。創業者の山崎亀吉は、K18やK24といったゴールドの品位を明示する規定を日本で初めて立案し、貴金属業界に多大な影響を与えた人物と言われております。ほかにも、ダイヤモンドの取り扱いをいち早く始め、時計は輸入品が中心であった時代に、部品製造から組み立てまで国内で行うなど、先進性に富む経営をしていました。山崎氏は時計の製造部門として「尚工舎(しょうこうしゃ)」という別会社を設立しましたが、これが現在の「シチズン」なんですよ。
高嶋さん
そうなんですか!? では元は同じ会社だったんですね。
田中さん
そうですね。尚工舎と作ったのが、国産初の懐中時計でして、昭和天皇もお買い上げになったと言われております。
高嶋さん
すごいことですね。
田中さん
その後、1930年に田中商店(現 田中貴金属)が経営権を継承したんですが、山崎という名称は残そうということで、1969年に「株式会社 山崎」に社名変更し、平成に入るまで山崎と名乗っていました。往年のお客様には、山崎の名称の方がなじみ深いと思いますよ。そして、創業後110周年を迎えた2002年に、ショップブランド名を「GINZA TANAKA」と改め、銀座本店のリニューアルオープンとともに新たなスタートを切りました。

GINZA TANAKA 銀座本店

世界的に資産価値の高い地金の売買や金の工芸品も扱う

高嶋さん
地金も扱っていらっしゃるそうですが、地金とはどういうものですか?
田中さん
資産用の金やプラチナのバーですね。これなんですが、どうぞお手にとってみてください。
高嶋さん
テレビで見たことはあるんですが、現物は初めてです! すごい!チョコレートみたい(笑)。(1kgの金地金を持って)見た目は大きくないのにすごく重いですね!これ、持って逃げられないです(笑)。今買うとしたら、金額はどのくらいですか?
田中さん
相場ものなので変動しますが、金ですと1g4,700円くらい(2015年4月現在)です。1kgのバーですと470万円くらいです。20年前と比べるとずいぶん高くなりましたね。
高嶋さん
さすがに高いですね…!20年前はいくらだったんですか?
田中さん
90年代中盤くらいは、1g1,200円くらいでしたね。
高嶋さん
安いですね!その時に買いたかった…。金は資産になると言われていますよね?
田中さん
金は価格が変動、値下がりすることはあっても、株式や債券とは違って価値がゼロになることはありませんからね。世界各国の中央銀行や公的機関では準備資産の一部として金を保有していますし、金には普遍的な価値がありますよ。
高嶋さん
私も買わないと(笑)。ところで、金の工芸品なども手がけていらっしゃるとか?日本では昔、小判がありましたけど、小判型の金などもあるんですか?
田中さん
そうですね。金を加工して製作していますが、日本人には人気がありますね。見ているとにんまりしてしまうそうですよ。
高嶋さん
私も欲しいなあ。家紋を入れられたら、さらに喜ばれそう。
田中さん
いいアイディアですね! サービスとしてぜひ、お受けしたいです。
高嶋さん
金のカレンダーなども流行っていましたよね? バブルの頃はよくもらっていたんですけど(笑)。
田中さん
今も年末年始のギフトとして人気ですよ。
高嶋さん
あれも買い取っていただくことは可能なんですか?
田中さん
お持ちいただければ、その時の相場で買い取りますよ。
高嶋さん
そうなんですか!? 家にねむっている金をこっそり持ってこなきゃ。

品位99.99%(純金)の田中貴金属の金地金。(ロンドン金市場公認マークが刻印されています。)

純金製大判 「未」 はオンラインショップでも購入が可能

All List