CSR・CSV

GINZA SIXリテールマネジメント

Ginza×CSR・CSV Vol.30 GINZA SIXリテールマネジメント

街と人、環境への配慮で世界に評価されるGINZA SIXへ

2018.07.02

「銀座×CSR」第30回で紹介させていただくのは、 銀座エリア最大級の複合商業施設GINZA SIXを運営するGINZA SIXリテールマネジメント(J.フロント リテイリング、森ビル、L キャタルトン リアルエステート、住友商事の4社共同出資会社)です。2017年4月のオープン以来、世界の銀座の文化発信拠点としても注目されているGINZA SIXのCSRについて取締役 サービス企画室長の光田寛和さんに伺いました。

働く人に、誇りを

  • ─ GINZA SIXの誕生は、銀座の発展に大きな影響を及ぼすものとして、オープン前から多くの方の注目を集めてきました。CSRはどう位置づけられているのでしょうか。
  • 銀座6丁目の再開発自体が街を永続的に存続させることを目指したものでした。地権者様と相談して、東京都、中央区、それから銀座の街の組織の方たちと討議させていただいて、どうやったら街に貢献できるか検討を重ね、さまざまな機能を組み込みました。開発の計画は2003年からの15年間でまとめられましたが、CSRにつながる発想は諸先輩方がずっと抱いてきたと感じています。
  • ─ 従業員満足度(ES)の向上を掲げる活動が、「働き方改革」として経済紙等で取り上げられています。
  • 今年5月から、飲食系テナントの閉店時間を30分早めました。これまでは終電に間に合うように帰るため日々、時間との戦いでもあったようですが、今では心に余裕ができたと従業員の満足度も上がっているようです。

    また、十分に議論をつくした上で、働いている方々が休みを取れるようにと元日に休館日を設けています。都市型のショッピングモールとしては珍しいと思いますが、銀座はもともと元日にお休みする百貨店やお店が多いので、これに則っています。ほかに、夏・冬にも休館日を設け、ワークとライフのバランスをひとつのテーマにしています。

    従業員のロッカーや休憩所、トイレなど「裏方」と呼ばれる場所も綺麗に整備し、7階には当初の設計にはなかった外の景色が眺められ、快適に過ごすことのできる休憩所も設置しました。こういったことが、働くことの高揚感の高まりにつながっています。
  • ─ 店舗スタッフを「GINZA SIXプレゼンター」として位置づけていらっしゃるのもユニークですね。
  • 「本物を伝えること」を大切にしていますので、店舗従業員の個々人の知識・教養が高まることにスポットを当てた教養プログラムを提供しています。例えば、昨年10月には店舗従業員向けの能公演を開催し、約300人が参加しました。そのほか、ラグジュアリーなおもてなしについて講演会を開催したり、屋上庭園でヨガをするなどしています。こうした体験は、プライベートにおいてもプラスになるものです。店舗スタッフが一堂に会する懇親会を開催するなど交流の場も設定しています。お互いを知り、触発される良い機会になっているようです。

酒種あんぱん

「プレゼンター」が「本物」を体験する機会を提供し続けている

街へ、人へ、自然へ

  • ─ 地域や人への思いが、どのように銀座6丁目の開発に反映されたかお聞かせいただけますか。
  • 建物が存在することで、街の魅力を毀損することがなく、さらに利便性・回遊性がより向上するようにと通路を設けました。朝7時から夜11時までの間は、中央通り側から裏の三原通り側まで館内を通り抜けいただけるようにしています。昨年12月には、銀座駅に直結するバリアフリーの通路も開通しました。

    また、街を訪れる大勢のツーリストの方に心地よく過ごしていただこうと、敷地内にコンビニと観光案内所を併設するツーリストサービスセンター「ターミナル ギンザ」をつくりました。外国人から見るとクールで日本らしいと言われるコンビニと観光案内所を一体化することで、お土産の購入や外貨両替、手荷物の一時預かり、宅配などがワンストップでできる施設になっています。街のための施設ということで、ここにはGINZA SIXの冠を掲げていません。

    それから、GINZA SIX開業前は中央通り側には観光バスの停車が多く、安全面でも問題になっていました。そのため、三原通り側に観光バス乗降所も設置しました。ほかにも、災害時の対応としては、3000人分の災害時に必要な物品を保管する備蓄倉庫を整備し、館内を避難所として利用いただけるようにしています。銀座がやさしい街であるように、より安全で、快適な空間をつくることを意識したのです。
建築家谷口吉生氏による設計。「100年経っても変わらない」というコンセプトで、「のれん」と「ひさし」をイメージしたデザインが、銀座の街に自然に美しく溶け込んでいる

建築家谷口吉生氏による設計。
「100年経っても変わらない」というコンセプトで、
「のれん」と「ひさし」をイメージしたデザインが、
銀座の街に自然に美しく溶け込んでいる

  • ─ 屋上には約4000㎡にも及ぶ屋上庭園「GINZA SIX ガーデン」を設置されました。2017年秋には、社会や環境に貢献する企業緑地を評価する「SEGES(社会・環境貢献緑地評価システム)」にも認定されています。
  • 銀座の街では最大のオアシスとなっていて、多くのお客さまにお越しいただいています。緑化の効果でCO2の削減になりますし、ヒートアイランド対策にもなっています。高木や低木、壁面緑化などをあわせて約100種類の四季折々の花が咲き、最近ではメジロもくるようになりました。散策やお弁当を食べに訪れる方も多くいらっしゃるなど、街を訪れる人のユーティリティとしても機能する自然と人にやさしい場所になっています。
都会のオアシスは癒しの場にもなっている

都会のオアシスは癒しの場にもなっている

街として大人であるために

  • ─ 東京オリンピックを控え東京の街並みも変化していますが、変わりゆく銀座の街にどのようなことを感じていらっしゃいますか。
  • 私は松坂屋出身ですので、銀座で長く働いています。銀座はやはり商業の街です。商業が動くことで、街も動きます。GINZA SIXができたことによって、銀座への来街者の数も大きく増えました。やっと地域の皆さんにお返しができてきたかなと感じています。

    銀座は「水平の街」と言われていて、いらっしゃる方はどこか特定の場所にくるというより「銀座に来る」という感覚をお持ちです。ですから私たちも、GINZA SIXだけで何かをするというより、街のことに能動的に関わっていくことを意識しています。オリンピックに向けてさらにたくさんの人がお越しになると言われていますが、私たちは常に、お客様にご不便がないようにということを心がけ、真っ先にそれに取り組む存在でありたいですね。
  • ─ これからの銀座に、どのような思いをお持ちですか。
  • 名実ともに日本を代表する銀座、世界から褒められる銀座であって欲しいと思いますし、それがCSRだと思っています。なぜなら、世界は人にやさしいことや環境にやさしいことを評価するからです。銀座は大人が集う街と言われていますが、街全体として社会的な取り組みを含め、先進的な大人であることを目指したいですし、その一助になることができたら本望です。
GINZA SIXリテールマネジメント株式会社 取締役 サービス企画室長 光田 寛和
GINZA SIXリテールマネジメント株式会社 取締役 サービス企画室長

光田 寛和

名古屋大学経済学部卒業。1987年、株式会社松坂屋(現 株式会社大丸松坂屋百貨店)入社。1999年から株式会社松坂屋東京本社(銀座)に勤務し、2010年に株式会社大丸松坂屋本社 顧客政策部長、翌2011年に松坂屋名古屋店お得意様営業(外商)部長。2014年からGINZA SIXリテールマネジメント株式会社取締役。
今井麻希子
ライター

今井麻希子

株式会社オルタナ
外資系IT企業等に勤務の後、2010年に名古屋で開催された生物多様性条約締約国会議(COP10)にNGOの立場で参加したことを契機に、環境やソーシャルの分野に仕事の軸をシフト。生物多様性やダイバーシティをテーマに、インタビューや編集・執筆、教育プログラムの開発や対話型カウンセリング・セッションを手がける。

取材・文:今井麻希子 / 企画・編集:株式会社オルタナ

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