GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

安西 慶祐×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.18

安西 慶祐×高嶋 ちさ子

2013.03.01

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、江戸時代からの歴史があるハンドバッグ専門店「銀座大黒屋」の8代目、代表取締役社長の安西慶祐さんです。

観光客、外国人、常連客…。銀座の中央通りのお客様は多岐に渡ります。

高嶋さん
お客様との関係はいかがですか? 場所柄、飛び込みのお客様も多いのでは?
安西さん
その通りですね。うちの場合、いわゆる高級店を目指しているわけではなく、ふらっとお土産を買うような感覚でも入れる店なので、「顧客様」「フリーのお客様」という感じで、色分けしていないんです。それでも長年店をやっておりますので、ありがたいことに、昔からのお客様で今でも来てくださる方は結構いらっしゃいますね。
高嶋さん
今はやっぱり外国人の方も多いですか?
安西さん
はい。一時期に比べると少なくなりましたが、外国人のお客様は年々増えていると感じます。
高嶋さん
外国人の方が好むバッグのデザインというのもあるんでしょうか。
安西さん
それが意外なんですけど、どういうわけか中国人も西洋人も、外国の方たちが選んで買っていかれるものは、日本のお客様が選ぶものと結構共通しているんです。
高嶋さん
意外ですね。外国の方々の方が、派手な色を好むものだと思っていました。
安西さん
そうですね。そういう意味では、日本人が色を取り入れるように変わってきたんだと思います。10年ぐらい前は、それこそ黒、チョコが主流でしたから。今は、オレンジ、赤、紫など色のバリエーションも増え、売れ筋が分散していますね。
高嶋さん
なるほど、日本人の好みも世界に近づいてきているということですね。

銀座の青年会「銀実会」OBとして、銀座を心地よく過ごせる街にしたい。

高嶋さん
安西さんは、銀座で「銀実会」の理事長をされていたと伺いましたが、「銀実会」とはどのような会なのでしょうか?
安西さん
「銀実会」は、銀座で商売をしたり、ビルを持っている方たちが入れる会です。40歳までが現役会員という青年会で、業種問わず、地域問わず、いろんなメンバーで構成されています。
高嶋さん
理事長をつとめられて、大変でしたか?
安西さん
いや、まあ大変な部分はありましたけど(笑)。それ以上に、銀座での横のつながりが広がったので、入ってよかったです。「銀実会」に入っているかいないかで、その後の銀座生活が全然違うと思うんです。それに40歳までの若い人たちの会なので、街を活性化させるためには、素晴らしい集まりだと思いますね。
高嶋さん
「銀実会」OBとして、今後の銀座をどのようにしていきたいですか?
安西さん
各店が魅力的であることがいちばんだと思うので、まずは、私も含め、それぞれが自分の店を一生懸命やること。街としては、やはりその受け皿として、街路樹の緑を立派に生まれ返させたり、ちょっとひと息つけるような空間を作ったり、心地よい空間に整備していきたいですね。

次回のゲストは……?

高嶋さん
次回のゲストをご紹介いただけますか?
安西さん
東京画廊の代表取締役社長 山本豊津さんです。アートに関わる様々な活動でもご活躍されている方ですので、アートについて分かりやすいお話が聞けると思います。きっとアートを見る目が変わると思いますよ。

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

安西 慶祐

中央通り沿いのハンドバッグ専門店、「銀座大黒屋」代表取締役社長。
「品よく、センスの良い、使いやすいバッグ」をコンセプトに世界中からバッグを取り揃え、社長自らデザインしたオリジナルバッグも販売している。
趣味は、登山とスキー。

「銀座大黒屋」ウェブサイト

取材・文:高橋瑞穂  取材場所:大黒屋ギャラリー

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