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Hello! RADIO CITY:!AMAZING GINZA!No.6『新型コロナ禍 銀座の今②』

中央エフエム「Hello! RADIO CITY」の「! AMAZING GINZA !」コーナーでは、隔週でAMAZINGな銀座を紹介しています。No.5に続いて今回もテーマはコロナ禍に対する銀座。世代を超えてたくさんのお客様に親しまれ、支えられてきた銀座の商店が今、大きな困難に直面しています。全銀座会催事委員長を務める伊藤明(株式会社伊東屋代表取締役社長)が、今の銀座の切実な状況を訴えました。

番組名:Hello! RADIO CITY(中央エフエム 84.0MHz)
放送日時:2020年4月15日(木)12:05~12:20
ナビゲーター:JUMI
出演者:伊藤明(全銀座会催事委員長、株式会社伊東屋 代表取締役社長)

出口が見えない怖さ

JUMI
今日のアメイジングなゲストは、全銀座会催事委員長であり、株式会社伊東屋代表取締役社長でいらっしゃる伊藤明さんです。今日は電話で繋いでおります。伊藤さん、よろしくお願いいたします。
伊藤
よろしくお願いいたします。
JUMI
伊藤さんのことを全銀座会の催事委員長とご紹介しました。日頃どんな活動をなさっている委員会なのか、教えていただけますか。
伊藤
銀座通りでは年間を通していろいろなイベントが行われていますが、そのほとんどを総括してするのが私の仕事です。
JUMI
銀座は本当にいろいろなイベント、そしてお祭りがありますのものね。
伊藤
そうですね。本当は今日はそういう話をしたかったんですが。
JUMI
でも、今日はちょっと違う観点からお話しをうかがおうと思っております。
それからもう一つ、伊藤さんのお顔として、株式会社伊東屋代表取締役社長でいらっしゃいます。いつも銀座にいらっしゃるのでしょうか。
伊藤
店を建て替える前(2015年以前)は、同じビルにオフィスもありましたので、もちろん毎日銀座にいました。本店のビルの建替えのときに、オフィスを箱崎に移転しました。ですがそうは言っても、店の方の仕事があったり、銀座の催事の関係でいろんな人と会ったり、警察に行ったりとか、そういうことがありますから、ほとんど毎日銀座には行っています。
JUMI
今日もとても天気がいいので、銀ぶらしたいなと思いますが、今は緊急事態宣言が出ていまして、銀座も静かになってしまいましたよね。デパートも休業していますが、伊東屋さんも臨時休業中でしょうか。
伊藤
はい。百貨店さんと同様に、緊急事態宣言が出た4月7日から休業しています。
JUMI
休業のご決断は大変だったのではないでしょうか。
伊藤
もちろん大変でしたが、すでに自粛要請が出ていた週末だけは、2週連続で休業していましたので、きっとこういうことになるのだろうなという覚悟はできていました。
JUMI
そのための段取りや、社員やスタッフの皆さんへの周知など、いろいろと大変だったと思います。今もテレビなどでも話題になっていますが、自粛要請によって、銀座のお店の皆さんはどんなことにお困りなのかを教えていただけますか。
伊藤
店舗が休業するということは、我々小売店としては、収入がなくなるということです。当然モノが売れないので、仕入れもほとんどない、ということにはなりますが、従業員のお給料とか、ビルを借りてご商売をされている方にとっては賃料とか、水道光熱費などのインフラに関する経費もありますし、固定資産税など、売上げと関係のない税金などは支出として出て行くので、そういう固定費が大変ですね。
JUMI
固定費というのは毎月決まっていますからね。いつまでも出口が見えない状況についてはどうお考えでしょうか。
伊藤
出口が見えていればなんとかがんばれますが、出口が見えていないと本当に怖いんですよね。銀座にいらしてくださる方たちには、売っているものの良さを感じていただいているとは思いますが、銀座に来るということは、この街で働いている人たちと触れ合ったり、そこの場を楽しんだりとか、買い物以上にもっと大きな価値だと思っているんですね。ところが、この状態がどんどん長引いて、まだ僕の想像の域を脱しないことではありますけれども、人々の間に、「モノを買うならオンラインでいいんじゃない?」という習慣ができてしまうのではないでしょうか。それがとても怖いことだと思っています。
JUMI
今、流通・物流に関してはほぼ正常に動いていることを考えると、みなさんインターネットで買い物をすることが非常に多くなっていると思います。それは一時的なものであって、銀座の街、または中央区の中の街を楽しむには、やっぱりその場に行かなきゃならないわけですね。街に来て、街を楽しんでもらいたいですよね。早く皆さんが街に出て、楽しく歩ける日が来てほしいですね。
伊藤
いつになれば街に来てもらえるようになるのか、早い時期に戻ることがとても大事だと思います。

苦渋の決断と覚悟

JUMI
経営者の顔もお持ちの伊藤さんでいらっしゃいますから、いろいろな形で行政にお願いしたいことも思います。どのようなことを望まれているのでしょうか。
伊藤
皆さん思ってらっしゃることは、同じではないような気がしています。今テレビを見ていても、毎日新しい支援や補助といった援助を政府が考えてくださっているのはわかります。ただ、あまりにも新しいものがどんどん出てくるので、それを追いかけるだけでも本当に1日潰れちゃう感じですよね。そういう中で、ちょっと自分が感じたことで言うと、各社さんの営業努力で左右される売り上げがあって、そういう売り上げなどへの補償は、結局公平性を欠くんじゃないかなと思っています。
JUMI
なるほど。
伊藤
あとは、資本金の大きさとか、従業員の数で援助の範囲を規定するのも、実際の各お店や会社の困窮具合とは関係がないので、そういう風な切り方はしてほしくないと思います。
JUMI
特にここ中央区は、小売をなさっているお店、老舗もたくさんありますし、それから中小のがんばってらっしゃる会社やとてもユニークなものを作っていらっしゃったり、販売なさっている会社も多いですよね。そういう中での援助は、どうあるべきでしょうか。
伊藤
今中央区の、銀座の小売店が危機に瀕しているというのは、さっきも言いましたように、収入がないのに支出があるってことなんですね。我々小売店の支出は、税金を別にすれば誰かの収入になっているはずなんですよ。これはちょっと申し訳ない言い方ではありますけれども、「川上」の方たちが我々と同じように収入のない状態というのを分かち合っていただいて、行政の方が収入の部分ではなくて、とにかく働いている人の賃金を補填していただきたいです。それもすべての業種に対して。そうすれば、コロナで大変なときにもすべての業種がいわゆる冬眠状態に入って、雇用を守って、トンネルを抜けられるんじゃないかという気がしています。
JUMI
つまり、何十年も何百年も良いものを生産して、販売してきたところが、このコロナで、わずか3、4ヶ月で行き場を失ってしまうことはあってはならないですね。
伊藤
そうなんですよね。最近分かってきたことですが、業種によって、困っている具合に温度差があります。でも、この危機的な状態にある期間をできる限り短くすることが大事だと思います。そして、今収益や個人の収入に直接影響がない方たちも、政府が言う自粛をしっかり守って、できるだけ早く収束するように努めていただいきたいです。そうすれば、我々も生き残っていけます。そういう指導を、行政にはしっかり発信してほしいですね。
JUMI
そうして最後に私たちがトンネルを通り抜けられたら、銀座でいろんなお祭りやイベントを見ることができるようになるわけですしね。ほんの少しの我慢、ほんの少しの努力だと思うんですけど、これをある程度継続しなければならないですね。
伊藤
そうですね。どうしても気持ちが緩むときがあるので、そういうことがないようにしたいですね。
JUMI
伊東屋さんは海外にも進出なさっているんですけれども、現在はその店舗も一時的に閉めているんですね。
伊藤
はい。日本より1ヶ月くらい前に閉店してしまいまして。なんとか雇用を守っていこうと思ったんですが、期日が見えない。実はこれはアメリカ的な感じでもありますけれども、すぐに店舗のスタッフを全員「lay off(一時解雇)」したんですね。
JUMI
そうだったんですか。
伊藤
はい。我々が少ない資金でなんとか雇っていくよりも、失業保険を貰ってもらった方が、結局スタッフたちの生活が守られるという判断からですね。
JUMI
苦渋の決断だったんじゃないでしょうか。
伊藤
はい。大変でしたね。
JUMI
でも本当に、とにかくこの難局を色んな人の知恵と工夫で乗り越えていこうよっていうのが、私たち一致団結しなきゃいけないところですよね。
伊藤
ぜひ、そうしていただきたいですし、そうしたいですよね。

これからもずっと、お客様あっての銀座

JUMI
催事委員会の委員長でいらっしゃる伊藤さんですから、1日も早く、銀座の街に楽しいイベントが戻ってきてほしい願われるのは当然ですね。私も同じ気持ちです。今、テレビやラジオ、ネットを楽しんでいらっしゃる方が多いと思いますが、ちょっと明るい話題です。伊藤さんがテレビにご出演になるということを伺いました。
伊藤
とてもタイムリーなので、自分が出演するというのが、恥ずかしいと言えば恥ずかしいのですが。明日、NHKの夜の22時半から放送されている「世界はほしいモノにあふれている」という番組に出演します。
JUMI
私、見ていますよ!
伊藤
そうですか。僕も好きで見ていたんですが、まさか自分が呼ばれるとは思わず驚きました。
JUMI
伊東屋さんは世界中から、「こんな文房具あるの!?」っていうようなたくさんの文房具を集めてくださっています。もう、楽しみです。明日22時半からですね。
伊藤
この番組で紹介している新店舗は、実は6月に開店予定だったんですけれども、この状況で、開店が今年の夏としか言えなくなりました。同じく中央区の日本橋三越本店の新館の5階に伊東屋が1フロアを使って出ることになっているんですね。
JUMI
そうなんですね。この夏に開店ですか?
伊藤
はい。そして、その買い付けの最後の仕上げのところに、NHKさんが同行され、撮影していただきました。よろしければご覧ただいて、このトンネルを抜けたあとに、こういう楽しいことを考えているんだなって思っていただけると良いなと思っています。
JUMI
そうですね。楽しみにしています。明日4月16日、夜10時30分からNHK「世界はほしいモノにあふれている」ですね。ここで伊藤さんのお顔も拝見できるということで、楽しみしております。
さあ、それでは最後になりますけれども、ぜひ伊藤さんからリスナーの皆さんに、メッセージをお願いします。
伊藤
はい。銀座は街全体で力を合わせて、この危機を乗り越え、必ず明るい銀座を取り戻します。その時は、本当にぜひ皆さん、銀座に戻ってきてください。昼間も夜も、お客様あっての銀座です。どうぞよろしくお願いします。
JUMI
本当によろしくお願いします。というわけで、『!AMAZING GINZA!』、今日は全銀座会催事委員長であり、株式会社伊東屋代表取締役社長でいらっしゃる伊藤明さんにお話をうかがいました。伊藤さん、ありがとうございました。楽しみにしています。
伊藤
ありがとうございました。

出演者プロフィール

JUMI

2010年から中央エフエムにてナビゲーター、プロデューサーとして番組制作等に携わる。
知れば知るほど奥深く、沢山の「宝物」を有する中央区の魅力を「ヒト・モノ・コト・オト」を軸として、多くのリスナーの方々にラジオを通してお伝えしたいと活動する日々。
街と人と橋と地下鉄をこよなく愛しています。

伊藤明

1964年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、アートセンターカレッジオブデザイン(米国)で工業デザインを専攻、1991年卒業。1992年株式会社伊東屋入社、2005年代表取締役社長就任。企業経営のかたわら、伊東屋オリジナル商品開発に携わる。2007年より銀座通連合会常務理事、2019年より副理事長、2009年より全銀座会催事委員長、2012年より日本専門店協会理事。2016年より東京商工会議所中央支部評議員。
https://www.ito-ya.co.jp/

協力:中央エフエム株式会社(http://fm840.jp/

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